ちょっとしたキズが治らないがち

糖尿病があるとキズの治りが遅くなることが知られています。「湿潤療法」がカギですが、細菌(バイキン)の感染症には注意を。
おだQ 2025.08.02
誰でも

25年くらい糖尿病をやっていますが、いまだに「キズの治りが悪いなあ」と思うことがあります。

とくに、擦りむいたとか、ちょっとえぐれたようなキズ、あるいはヤケドっぽいキズなんかは、本当に治りが遅い。これ、ただの気のせいじゃなくて、医学的にもよく知られている現象です。

糖尿病の状態にあると、そうでない人よりも末端の血流が悪くなることが知られています。皮膚や血管の細胞を修復するための信号も乱れやすくなるので結果的に治るまでの時間が長引いてしまうんですよね。また、血糖が高いと、白血球の動きが鈍くなってしまって、感染に対する防御力が下がるし、組織の再生も遅れる。つまり、治りが悪くなる条件がそろってしまう。実際、小さなキズでもじゅくじゅくして意外と長引いてしまうことがあるし、そういうときって地味につらいんです。

ところで、昔は『とにかく乾かす』『消毒してガーゼ』っていう時代でしたが、最近は逆に『乾かさない』『湿らせて治す』という発想に変わってきました。いわゆる「湿潤療法」ですね。

そして、それを手軽に実践できるのが『キズパワーパッド』のようなハイドロコロイド系のパッド。最近はドラッグストアで普通に買えるようになって、ほんとうに助かっています。

もちろん、すべてのキズがそれでよくなるわけじゃありません。赤く腫れたり、熱をもっていたりしたら、感染症があるので逆にキズパワーパッドは有害です。なおりが悪いな・・・と思ったら自己判断せず皮膚科の受診が望ましいですね。

糖尿病のある人にとって、キズの治りが遅いっていうのは、けっこう大きな生活上のストレスなんですよね。『まだ治らないの?』って思いながら毎日ばんそうこうを替えるの、けっこうメンタル削られます。

とはいえ、こういった小さな積み重ねが、楽しい糖尿病ライフを維持するのに必要なことです。

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