『血糖コントロール、優・良・可・不可』の思い出
こんにちは。
HbA1c (ヘモグロビンエーワンシー) は、1~2か月の血糖値の推移をみる検査値です。このHbA1cの基準値ですが、現在のものと以前のものとで大きく異なるのをご存じでしょうか?
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昔はHbA1cの値をもとに、医師が一方的に『あなたは優』『あなたは不可』と評価していた時代がありました。学校の成績表のように、血糖マネジメントの結果をランク付けする診療スタイルです。診察室では「もっと頑張りなさい」と言われることが当たり前で、そこに本人の生活や価値観が入り込む余地はあまりありませんでした。
その後、2013年の「熊本宣言」を機に、低ければ低いほどよいという時代から個々の状態に合わせた目標を設定していくという方針に切り替わりました。
さいきんでは持続血糖測定器の登場により、低血糖のない「質のよい血糖マネジメント」ということばが出てくるようになっています。低血糖をできるだけ避けながら、無理のない範囲で続けられることが大事だという考えが広がり、エビデンスとしても支持されています。
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とはいえ、一部の病院ではいまだに昔ながらの『優・良・可・不可』の評価をしているところもあり、まるで化石のような診療風景が残っています。
血糖値の数字だけを追いかけるのではなく、生活の質や安全性、そして続けられる治療を一緒に考えていくことが、いまの糖尿病医療の基本です。特に低血糖を避けるマネジメントは、昔以上に重要視されています。
皆さんは、医師と一緒にご自身のHbA1cの目標値について相談したことはありますか?
P.S. わたしは幼少期から「可~不可」をいったりきたりしていました。
皆様には旧基準の思い出がありますか?
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